第十次構造改善事業の意義

会員並びに特別会員の皆様におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、我が国の経済は、2017年10月の衆院選後、安倍政権が打ち出した景気回復策や補正予算の執行により、緩やかに回復に向かうものと見込まれます。 又、建設産業界を取り巻く環境は確実に改善しつつあると見ており、今後に期待が持てる状況にあります。

こうした状況の中、第九次構造改善事業は会員並びに特別会員をはじめ諸官庁、関連業界の皆様のご協力を賜り終了することが出来ました。これも偏に関係の皆様のご協力があったからこそ出来たものと感謝し厚く御礼申し上げます。

将来にわたり建設業の担い手を確保していく上で、建設技能労働者のキャリアアップの道筋を示し、技能者が適正な評価を受けられるための「建設キャリアアップシステム」や、登録内装仕上工事基幹技能者を建設業法で定める主任技術者として資格認定する等が導入・実施され、当協会は今年度から3ケ年、新たに第十次構造改善事業をスタートいたします。

今回のテーマは「経営の健全化と技能者の確保・育成」を掲げ、具体的課題として「経営の健全化、体質強化の推進」「品質の確保と施工の強化・促進」「新分野・新市場の研究と開拓」「社会保険加入の更なる促進」「内装工事会社のレベルアップと技能者の育成・確保」を推進するとともに、最重要課題である、「技能者の確保・育成、更なる推進」に積極的に取り組み、強力に推し進め、力一杯頑張っていく所存であります。

(一社) 全室協は第十次構造改善事業を行政・指導機関・専門家・関連団体・業界・メーカーのご指導、ご支援のもとに実施し、業界の更なる発展に寄与するとともに、建設業の専門工事業として誇りをもって前進してまいります。

皆様のご賛同、ご協賛を節にお願い申し上げます。

(テーマ)
・経営の健全化と技能者の確保・育成

(実施期間)
・平成30年度〜平成32年度(3ケ年)

平成30年4月
一般社団法人 全国建設室内工事業協会
会長 石田信向



1.実施計画

「職人を育て守る事無くして企業の健全化はない。」これを更に推進するために次のとおり事業を計画します。

テーマ 課題 事業 実施期間















1 経営の健全化、体質強化の推進 1 短期・長期にわたる技能者(職人)の技能・技術の伝承と人材の確保・育成(職業評価能力基準等を作成し啓蒙を図る) 30〜32
年度
2 元・下請取引の適正化と役割分担の明確化 30〜32
年度
2 品質の確保と施工の強化・促進 1 内装仕上工事ガイドブック(改訂版)の発刊 30年度
2 建築内装仕上工事標準施工要領書(改訂版)の発刊 30年度
3 建設キャリアアップシステムの推進 30〜32
年度
4 建築施工管理技士の受験の促進 30〜32
年度
3 新分野・新市場の研究と開拓 1 リフォーム事業の研究・推進 30〜32
年度
2 内装耐震対策事業の研究・推進
  ・鋼製下地材のJIS一本化の更なる推進 30〜32
年度
4 社会保険加入の更なる促進 1 社会保険加入の更なる促進 30〜31
年度
2 標準見積書の活用と推進 30〜32
年度
3 外注先への社会保険加入促進の徹底指導 30〜31
年度
5 内装工事業会社のレベルアップと技能者の育成と確保 1 内装工事業会社社員教育(初級・中級・上級)の実施 30〜32
年度
2 登録基幹技能者の育成と現場における活用 30〜32
年度
3 技能検定受検の実施 30〜32
年度
4 富士教育訓練センターの活用 30〜32
年度

2.運営組織

事業実施にあたり次の会議・委員会を組織します。

■会議・委員会

名称 主な目的 委員構成 備考



















構造改善事業推進会議 第十次構造改善事業全体の統括を行う。  
技能技術向上委員会 内装工事業界の社員及び技能者教育(初級・中級・上級)の実施、技能士の育成及び登録基幹技能者登録講習の実施。  
内装工事取引適正化
推進委員会
元・下契約の適正化の推進と、役割分担の適正化。    
リフォーム事業
推進委員会
リフォーム・コンバージョン事業進出の研究と推進を行う。  
ガイドブック
作成委員会
内装仕上工事ガイドブック(改訂版)を発刊し、普及を図る。    
標準施工要領書
改定・普及委員会
標準施工要領書(改訂版)を作成し、業務の簡素化を図る。    
内装工事耐震
対策委員会
全ての建築物の天井・壁耐震対策事業の
推進。
 
保険加入推進・
標準見積書推進委員会
技能士(職人)の社会的地位の向上を図り、他産業と同等の対応をめざす。    

 

 
   
 
(一社)全国建設室内工事業協会